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iroiroarukedoのブログ

色々あるけど・・・。面白くなかったら、ごめんなさい。

医療と経済 その4

『アリとキリギリス』はご存知でしょう。この有名なイソップの寓話は、冬になって寒さと飢えに苦しむキリギリスがアリに無心をするものの、「僕が働いている間に、君は遊んでいただろう」と断られて終わります。

でも数年前、ふとしたきっかけで子ども向けイソップ物語の絵本を手にして驚きました。反省したキリギリスをアリが家に迎え入れる、というエンディングになっていたのです。

「このままじゃ、キリギリスさんが死んでしまう。それでは残酷すぎる」と思ったのでしょうね。古代ギリシアに奴隷として生きたイソップが、寓話に託したリアリズムの哲学は、現代福祉国家の論理によって完全に骨抜きにされてしまっていたのでした。

来年の夏からはキリギリスも働かされ、給料からは健康保険料と年金が天引きされることでしょう。真夏の太陽の下に愛と喜びの詩を奏で、冬には枯れ葉の下で朽ち果てて消えていく。キリギリスがキリギリスとして生き、キリギリスとして死ぬ自由は、もうないのです。

健康保険や年金はそういう制度で、ハイエクのいう『隷従への道』です。

健保は入りたい人だけはいればいい。野垂れ死にすることになっても、今、スノボに行きたい。それはそれで、一人の大人の立派な判断。あとで何があっても泣きごとを言わず自己責任で生きる、強い社会を私は願います。

アリは毅然としてキリギリスを追い返すのが、正しい社会の姿なのです。

でも・・・訪ねてきたのがセクシーなキリギリスだったら、ちょっと困ります。

「あのー、パンを少し分けてもらえませんか?」

「・・・外は寒いし、上がっていく?」

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