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iroiroarukedoのブログ

色々あるけど・・・。面白くなかったら、ごめんなさい。

医療とフェティシズム その2

医療

(その2)

裸族の男たちはなぜ、裸の女性を目の前にしながら、平然と日常生活を送ることができるのでしょうか。彼らにとって目の前の乳房は、赤ん坊の欲望の対象となりこそすれ、大人の男の欲情の対象になろうとは、夢にも思わないでしょう。医学・生物学的な観点からみると乳房は、生殖器官ではなく授乳器官なのですから、当然のことと言えます。

にもかかわらず現代の日本社会において、どうして月亭可朝は「ボインはお父ちゃんのものやあらへんで〜」と警鐘を鳴らす必要があったのでしょうか。(注1)

フェティシズムといえば、例えば脇毛やハイヒールなど、身体の一部や衣服に執着することで、倒錯した異常性欲と定義されています。

しかし、何をもって「倒錯」と言えるのでしょうか。グラビアアイドルの授乳器官の写真に欲情することと、脆弱部位の保護機能が遺残したと考えられる腋窩(えきか=脇のこと)の体毛に欲情することに、何の違いがあるのでしょうか。

そのように考えると、あらゆる性的対象は、本来、記号であり、視覚刺激はその形自体ではなく、その意味こそが欲望を刺激しているのだとわかります。

つまり、すべての性欲はそもそもフェテッシュであり、倒錯なのです。

注1:『嘆きのボイン月亭可朝 1969年

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